AppleWatch(アップルウォッチ)による心拍異常の通知

AppleWatch(アップルウォッチ)の
心拍異常の通知機能について

スマートウォッチの心拍異常の通知機能について近年のスマートウォッチでは、運動状況や心拍数、酸素飽和度などの測定ができる機種が増えてきています。
ご自身の健康のため、こうした測定を役立てている方も多いのではないでしょうか?
実は以前から、このスマートウォッチによる脈拍の状況測定を応用すれば不整脈を感知できるのでは…というアイデアはあったのですが、まだ日本では実用化されておりませんでした。
しかしこの技術が、2021年1月から日本でも使えるようになったのです。
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<Apple公式サイトより>
Apple Watchの不規則な心拍の通知機能は、時どき心臓の鼓動を確認して、心房細動を示唆する不規則な心拍リズムがないかどうかチェックします。

今までは、動悸や息切れなど不整脈が疑われる症状が出ている方に対して、特定の検査を行っていました。しかし実際には、不整脈の約半数の人には症状が出ないとされています。
スマートウォッチは日常的に身につけているものなので、こうした無症状の人であっても、心拍に不自然な動きがあれば自動で検知してくれますので、隠れた不整脈(心房細動)を発見できる可能性に大きな期待が寄せられています。

AppleWatch(アップルウォッチ)の
心拍異常通知機能の精度は?

実は海外では、すでにスマートウォッチの一種であるApple Watchを用いて、心房細動などの不整脈を検出できるかを検討した論文も出ています。

論文の要旨

Apple watchを用いることで、心房細動などの不整脈を検出できるかを検討。
iPhone + Apple watch装着→不整脈を検知するとモバイルを患者宅に郵送し、パッチ(心電図デバイス)を装着していただき、解析する。という方法で行われた。
8ヵ月間で 419,297人を登録した。中央値117日間のモニタリング中に、2,161人(0.52%)が不整脈の通知を受け取った。
ECGデバイス解析450例のうち心房細動は34% (95%CI 29-39)で発生しており、65歳以上では35% (95%CI 27-43)で発生。
通知を受け取った場合の陽性適中率(外部機関での心房細動指摘を含む)は0.84(95% CI 0.76-0.92)であった。(CI:信頼区間)
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このように高い信頼性(80%台の陽性的中率)が期待できますが、実際にはスマートウォッチの通知によって不整脈・心房細動として確定診断を行うことはできません。
正確な診断のためには、症状が出現している際の心電図の記録が必要になります。
しかし、症状も出ていない隠れた心房細動の可能性を高い精度で見つけることができる、ということについて、当院としても非常に大きな期待を寄せています。

“不規則な心拍”の通知
が出たらどうしたらいいの?

もし、AppleWatch(アップルウォッチ)をお使いで“不規則な心拍”の通知を受け取られた際は、必ず心臓の専門医にご相談ください。
当院では、
・スマートウォッチによる“不規則な心拍”の通知が本当に心房細動によるものなのか
・心房細動であった場合、患者さんにとってどの治療法が最適なのか
を総合的に判断し、治療方針をお伝えさせていただきます。

不整脈について、詳しくはこちら

繰り返しますが、スマートウォッチの通知だけでは不整脈・心房細動だという診断はできません。しかし今まで気付かず見過ごされてきた不整脈が発見できるかも知れない点や、従来であれば心電図の機器を体に取り付けている時にしか計測できなかったデータを日常生活の中で負担なく断続的に計測ができる、といった点において、一次的なスクリーニングとして非常に有用であると考えています。 当院では循環器の専門医、また不整脈の専門医も在籍しておりますので、各種の不整脈、また不整脈にまつわる心臓の疾患に幅広く対応が可能です。気になる点がありましたら、お気軽にご来院ください。

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使用上の注意点

使用上の注意点ご紹介したように、スマートウォッチは非常に便利な機器ではあるのですが、使用や解釈についてはいくつか留意すべき点があります。
具体的には不整脈・不規則な心拍の通知が無いからといって、自己判断で医療機関への受診を控えたり、内服薬を中断してしまうことはお勧めできません。通知が無いことが、不整脈が存在しない、というわけではないためです。
また、胸が苦しい、息苦しいといった自覚症状があった時に、スマートウォッチで計測をし、異常がなかったから安心か?というわけでもありません。不整脈だけが胸の違和感の原因というわけではく、もしかしたら狭心症や、弁膜症など他の心臓疾患に伴う症状ということもあります。
このような自己判断により適切な医療を受ける機会を損なう危険性があることも理解したうえで、有効に機器を使っていただければと思います。

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