腎臓病の検査:尿検査

健康診断で尿検査の異常を
指摘されたら

健康診断で尿検査の異常を指摘されたら健康診断で検尿が行われます。その目的の一つが腎臓病の早期発見です。腎臓の働きは、血液から蛋白質の必要なものを再吸収した後、尿を作り、体内に生じた不要な物質・老廃物・過剰な塩分の排泄をします。ところが、何らかの原因により腎機能低下を起こすと、蛋白質が大量に濾過されてしまったり、体内に戻されるはずの蛋白質が尿の中に混じって排泄されてしまいます。これが、尿に蛋白が出る原因です。
そして、腎臓・尿管・膀胱・尿道などの通り道のいずれかに損傷・出血があると尿潜血が出現します。
一度腎機能が低下すると、元の状態に戻ることは難しいとされています。その為、是非早めに医師の診察を受けるように心掛けて下さい。

尿蛋白が陽性と言われた時に考えられる病気

尿蛋白は腎臓の病気で、特に糸球体から漏れ出してきます。以下が尿蛋白のでる代表的な腎臓の病気です。

慢性腎臓病(CKD)

慢性に経過するすべての腎臓病のことを指します。CKDの原因にはさまざまなものがありますが、生活習慣病(糖尿病、高血圧など)や慢性腎炎が代表的でメタボリックシンドロームとの関連も深く、誰もがかかる可能性のある病気です。

lgA腎症(慢性糸球体腎炎の一つ)

腎臓の糸球体(毛細血管の塊)が炎症を起こし、血尿とタンパク尿が持続的に生じます。数年から数十年で腎機能が低下し、透析や腎移植が必要となることもあります。腎生検と呼ばれる腎臓の組織検査などの精査で確定診断を行います。

糖尿病性腎症

初期には無症状である場合がほとんどですが、進行すると尿中にたんぱく質が大量に漏出し、浮腫(むくみ)が出現します。腎不全になると慢性腎炎や高血圧などが原因の腎不全と同じように尿毒症症状(息切れ、貧血、食欲不振、全身倦怠感など)が出現します。

ネフローゼ症候群

尿に蛋白が沢山出てしまうために、血液中の蛋白が減り(低蛋白血症)、その結果、むくみ(浮腫)が起こる疾患です。 むくみは、低蛋白血症が起こるために血管の中の水分が減って血管の外に水分と塩分が増えるために起こります。

尿潜血が陽性と言われた時に
考えられる病気

血尿の原因は大きく分けて糸球体性、非糸球体性に二分されます。

  • 糸球体性とは腎臓からの血尿で、尿に出る赤血球が変形したり、尿蛋白が出てきたりします。糸球体性の血尿の場合、腎炎の可能性があり、採血検査や場合によっては腎生検など必要になる場合があります。
  • 非糸球体性の場合、泌尿器科疾患が多く含まれます。尿の通り道は腎臓から尿道まであり、どこから出血してもおかしくはありません。結石や膀胱炎など良性の病気がある一方、見逃せない病気が癌です。 膀胱の癌である膀胱癌の多くは、血尿により発見されます。 通常検査は超音波、尿の中に癌細胞がないかどうかの検査を泌尿器科で受ける必要があります。

尿検査の異常を指摘されたら、
腎臓内科専門医にご相談ください

慢性腎臓病では自覚症状は透析の直前まで出にくいため、早期発見には検診での尿検査が欠かせません。また、糖尿病の合併症である糖尿病性腎症にも重要な検査となります。検尿は簡単な検査ですが、とても大切な検査です。
何か尿検査の異常で指摘を受けた等のお困り事があれば早期に御相談下さい。

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