腎臓内科と泌尿器科の違い

腎臓内科と泌尿器科はどう違う?

腎臓内科と泌尿器科はどう違う?腎臓を中心に内科的治療を専門に扱うのが腎臓内科で、腎臓を含め泌尿器系の病気を内科的治療に加えて外科的治療も行うのが泌尿器科の特徴ですが、もう少し詳しく両診療科の違いを把握するために、まずは腎臓や泌尿器とは何なのかを簡単に確認しておきましょう。

腎臓は、血液から不要な物を濾過して尿をつくるのが主な働きです。
そして、その腎臓を含めて尿を作り体外に排出する器官(腎臓、尿管、膀胱、尿道)を泌尿器と呼びます。
次に、両診療科が扱う病気・病態について確認しておきましょう。
主に腎臓の病気について診療を行う腎臓内科では、軽度の尿検査異常から、腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、腎硬化症、急性・慢性腎不全、膠原病などに伴う腎障害、腎性貧血などを扱います。腎臓が完全に機能不全に陥れば、人工透析や腎移植を行わないと生命を維持することが困難となります。腎臓内科医は、可能な限り腎臓機能を維持・改善することを目指して診療にあたりますが、必要に応じて外科手術や人工透析や腎移植導入のため、泌尿器科医、透析医、移植医など各種専門医との連携も行います。
一方、泌尿器の病気について診療を行うのが泌尿器科となります。泌尿器科では外科的治療が必要になることが多い腎がんや尿路結石のほか、腎臓以外の尿路腫瘍、前立腺や男性器など男性特有の疾患、排尿障害(頻尿、排尿痛など)などに対して内科的及び必要に応じて外科的に治療を行います。

腎臓内科を受診すべき症状

腎臓内科を受診すべき症状腎臓は、血液から不要物を濾過して尿を作り出すことを主な働きとしています。その腎臓の濾過機能が低下すると、血液を含め体全身に異常をきたすようになります。全身に異常をきたすため、現れる症状も多岐にわたります。
腎臓の濾過機能の低下により、①水分バランス、②電解質バランス、③造血機能に悪影響を及ぼします。

  1. 水分バランスの破綻により、全身の浮腫み、体重増加、1日の総尿量減少、血圧上昇、息切れなどが症状として現れます。
  2. 電解質バランスの破綻により、動悸、ふらつき、脱力、意識障害などが現れます。
  3. 造血機能の低下は、赤血球の産生異常をきたし、貧血の要因となることから、易疲労、体力低下、動悸、息切れなどが現れます。
    また、濾過する部分の障害により、血液中のタンパク質、糖質や血液成分が漏れ出ることにより、尿が泡立ったり、濁ったり、血尿(排尿時痛の無い)といった尿の視覚的な異常が現れることもあります。

以上のような症状が急に現れる、または徐々に悪化してくるなど思い当たる症状があれば、早めに腎臓内科を受診されることをお勧め致します。
また、このような症状がなくても、健診などの尿検査異常を指摘された場合には、腎臓関連の病気であるのかどうか、一度腎臓内科を受診されることをお勧めします。腎臓機能の維持・改善には早期発見早期治療が重要です。

泌尿器科を受診すべき症状

泌尿器科を受診すべき症状腎臓そのものの異常に比べて、排尿時に泌尿器に沿った部位の「痛み」や「不快感」といった症状を自覚しやすいのが特徴です。
排尿時の痛み、頻尿、尿漏れ・尿失禁、残尿感、排尿時間が長い・排尿するのに力む、血尿などの、排尿時に痛みや不快感を感じたり、急に生じる腰背部の激痛などは泌尿器科の受診をお勧めします。尿管結石や前立腺肥大などが原因の場合には早期の外科的治療が必要となることもあります。
また、腎臓病と同じように自覚症状がなくても、健診などの尿検査で異常所見を指摘された場合には泌尿器に問題があることもあります。
以上のように、特に排尿に関する異常や気になる事があれば、一度専門医に相談されることをお勧め致します。

気になる症状があれば、
まずは検査を!

腎臓は、感染や薬の副作用、自己免疫疾患などにより急激に腎不全が進行する場合もありますが、多くは徐々に機能低下が進行していきます。ある程度の機能低下までは、目立った自覚症状もなく経過することも珍しくありません。非常に重要な点は、腎機能はある程度まで悪くなると、腎移植以外に元の正常な状態に戻すことが非常に困難になり、人工透析までの時間稼ぎが精いっぱいになってしまうことも稀ではありません。また、排尿のし辛さの裏には、泌尿器系の病気が隠れていることも考えられます。悪い方へ考えればきりがありませんが、早めに受診、検査を行うことで、そのような不安から早く解消されることにも繋がります。早期発見、早期治療のために、上記のような気になる症状があれば、一度腎臓内科もしくは泌尿器科にご相談されることをお勧め致します。

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