腎硬化症

腎硬化症とは

腎硬化症とは腎硬化症は、高血圧が原因で腎臓の血管に動脈硬化を起こし、腎臓の障害をもたらす疾患です。高血圧が長く続くと、腎臓の糸球体(腎臓というフィルターの最小ユニットのようなもの)へ血液を送る細動脈に圧力がかかるため、血管の内腔が狭くなります。それによって、徐々に糸球体は硬化し、腎臓が萎縮します。その結果、腎機能が低下していき、老廃物の濾過ができなくなる、血液を作るホルモンの一部が分泌されにくくなる、などのトラブルを起こします。
さらに、血管の内腔が狭くなり腎臓の血流が悪くなることで、腎臓から血圧を上昇させる作用のあるホルモンが分泌され、更に血圧上昇→細動脈への圧力上昇→動脈硬化が進行、と悪循環に陥ります。

腎硬化症の種類と原因

ほとんどは、良性の腎硬化症であり、高血圧に長期に晒されることによって動脈硬化が進行し、その結果として徐々に腎臓が痛んでくる病気です。そのため高齢者に多く見られる傾向があります。あと、基本的には高血圧に起因しますが、糖尿病などの併存症を有する場合もあります。
ただ、一部に悪性高血圧症(著明かつ急激な高血圧+臓器障害)に伴って発生する悪性腎硬化症があり、その場合には早急な治療が必要です。

腎硬化症の検査と診断

尿検査

最も簡便ですが、大切な検査です。(良性)腎硬化症では、尿蛋白・尿潜血ともに初見が乏しいことが多いです。逆に、尿蛋白・尿潜血が著しい場合は、他の疾患も念頭に置く必要が出てきます。

血液検査

腎機能・電解質(カリウム、カルシウム、リンなど)のバランスを確認します。

画像検査
超音波(エコー)検査、CT検査

腎臓の形態異常・腎動脈の狭窄が見られないか、などを検査するのに必要です。なお、(良性)腎硬化症では、腎臓の萎縮傾向がみられます。

腎生検

究極の診断法であり、最終的な診断を下せますが、負担が大きい(背中に針を刺し、腎組織の一部を採取する)検査なので、どうしても必要な時(糸球体腎炎などの鑑別が必要であり、かつ診断によって治療方針が大きく異なる可能性がある場合)に限られます。

腎硬化症の治療

治療としては、(良性)腎硬化症の背景でもある高血圧の治療が必要です。基本は、薬物治療となりますが、他の疾患(心不全、糖尿病、脳血管障害、心血管障害など)と同様に食事・運動療法といった生活習慣の管理も必要です。
なお、降圧管理をしっかりすれば、予後は比較的良好であるものの、腎硬化症はいまだに、透析導入の原因の約15%を占め、3番目に多い(1番は糖尿病性腎症)疾患とされております。透析導入を予防するためにも、さまざまな方向から腎臓の状況をコントロールしていくことは重要です。

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